2024/02/13(火) 00:34
佐久市の区(自治会)への加入は必須?メリットとデメリットを解説
佐久市へ移住したいけど、自治会活動は参加しなくてはいけないのといったお問い合わせを多くいただきます。
田舎暮らしは魅力だけど、面倒な人間関係には巻き込まれたくないといった思いをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
区(自治会)の状況を事前に把握しておくことで、そういったトラブルに巻き込まれない方法についてお知らせしたいと思います。
区(自治会)とは
佐久市では自治会のことを区と呼んでいます。
区というのは、市内に240か所もあって、住民自治組織として佐久市で位置づけられています。
市が定めている組織なので、規約、収支予算書、収支決算書を作成して運営しています。
区に参加するかどうかは自由で、入らないということも可能です。
住民が区費を払うことで運営しているものなので、入るか入らないかは区の状況を見て判断いただければと思います。
区(自治会)の役割
区は大きく2つの役割があります。
佐久市から依頼されて担う役割です。
- 市の広報紙等の配布
- ゴミステーションの管理
- 防犯灯の管理
の3つがあります。
広報誌は全戸に配布されているのですが、区のメンバーが配布するので、区に入っていないと配られないといったことがあります。
ゴミステーションについても区が管理するので、区に入っていないとゴミを捨てられないといったこともあります。
防犯灯というのは、外に電柱などに設置されている街路灯のことですが、こちらの管理も区で行っています。
もう1つの役割は、区が地域の伝統などから自主的に行うものになります。
- お祭りのような地域の行事
- 地域の清掃
- 防災訓練
といった季節ごとに行う取り組みがあります。
それ以外に、特に時期が決まっているわけではないものとして、区としての意見を行政に伝えるための要望ができるといった役割もあります。
区(自治会)に入るメリット
広報誌やゴミ出しが可能に
市から依頼された業務として広報誌の配布やゴミステーションの管理がありますが、逆の見方をすると、広報誌を配布してもらったり、ゴミステーションを利用するには区に入る必要があります。
広報誌はインターネット上でも見られますが、ゴミ出しは生活する中で結構大切なので、区に入る意義は大きいかと思います。
知り合いが増える いざという時の安心
区では定期的に集まる場が設けられているので、そこで知り合いが増えるというのも一つの魅力です。
隣近所とは顔見知りでも、少し離れると全く知らないということもあるかと思いますが、区はみなさん近くに暮らす方々なので、そういった人たちと知り合うことができます。
何かあったときはやはり近くにいる方々に頼ることになるので、いざという時の安心につながるかと思います。
楽しい行事に参加できる 伝統を知ることができる
地域のお祭りは自治会が中心になって行っていることがあります。
伝統的なお祭りも多く、そういったお祭りを通して、地域の歴史や特徴を知ることができるので、地域で楽しく過ごす機会になると思います。
信号機、カーブミラー、防犯灯などの設置を要望できる
区として、行政へ要望ができるというものも一つの魅力です。
例として、信号機、カーブミラー、防犯灯などの要望が挙げられます。
信号機の設置ってと思うかもしれませんが、実は私の地区には信号機が一つもないという地区の話を聞いたことがあります。
それだけ車通りもなく、安全な地域ということなのだと思いますが、最近は中部横断道が開通したりして、車通りが増えた地域が出てきたりもしています。
そういった時には区を通して要望ができるといった形です。
区(自治会)に入るデメリット
区費がかかる
区は住民からの区費で運営をしています。
そのため、毎年区費を収めることになります。
区費がいくらかは、その区によって金額が異なるというのが実際です。
一般的には年間数千円といったところかと思いますが、地区によっては高いところもあるようなので、ご確認いただければと思います。
また、毎年同じ金額ではなく、その地区の住人の数の増減などによっても変わってくるので、ご注意ください。
行事に出ることが求められる。出られない場合は出不足金
区で自主的に行っている地域清掃などは基本的に全員参加が必須となっています。
最近では二地域居住の方など、必ずしもずっと佐久市にいないという方も増えているので、出られない方は出不足金としてお金を払うことで参加しなくても大丈夫にしている区もあります。
出不足金はいくらぐらいなのということも気になると思います。
地域清掃は2〜3時間ぐらいだと思いますが、3000円ぐらいの出不足金だと考えていただくと良いかと思います。
役職を担うことがある
一番気にするのがここではないでしょうか。
区は区長や会計といった役職があります。
区長には面白いルールがあって、区長だとわかるように記章を着用しましょうとか、区長プレートを自宅に掲示しましょうといったことが決められています。
佐久市のホームページに氏名が公開されたりもします。
区の中での活動だけでなく、他の区の区長も含めた区長会といった会合が定期的に実施されるので、そちらへの出席が必要です。
会計は区費の徴収やその用途を記録して、決算報告書を作るといったことを行います。
それ以外にも地域ごとに保険補導員のような市に任命される職種も区から出すことになります。
区によって異なりますが、毎年同じ人がやっているところもあれば、持ち回りで何年か後まで決まっているところもあります。
役職を担う分、やることは増えますが、区長の場合は区長業務交付金といったお金をもらうこともできます。
また、役職を務めていると、それだけ地域にとってためになるやりがいのある業務を担うことができます。
負担の方にばかり目が向けられがちですが、地域に貢献したいという方にとってはとても良いポジションになると思います。
区に入らずに過ごすにはどうするか
ゴミ捨てや地域との関係性のことを考えると区に入らないというのは現実的ではないかと思います。
ただ、隣近所とあまり関わりたくないという方もいらっしゃるかと思います。
特に単身者向けのアパートだとそういった要望は強いようで、その場合管理人さんの方でそのアパート1棟一括で加入といった方法をとっています。
そうすると、自身での加入が不要になるのですが、総会などの区の情報が入ってこないといったデメリットはあると思います。
一軒家でも区には入りたくないということであれば、入らないことも可能です。
ただ、佐久市は一般の家庭用のゴミのごみ処理センターでの持ち込みは受け付けていないので、民間業者に依頼するといったことが必要になりそうです。
その方が割高になりそうですが。
佐久市は移住者の人が多いので、住民のみなさんも移住者慣れしています。
出不足金のような制度を作ったのも、そういった時代の流れに対応した結果です。
郷に入っては郷に従えということわざもあることから、まずは入ってみて、どういったものかを知ってからその後のことを考えてみても良いのではないでしょうか。
参考資料:佐久市公式ホームページ 佐久市の「区」