2024/02/19(月) 22:30
賃貸契約、重要事項説明を受ける際のお金に関する4つの注意点
物件も決まって、いよいよ賃貸契約。
いざ契約となると、不安になることも出てきますよね。
契約の時には大切な内容はしっかり説明しなくてはいけないという重要事項説明というものがあります。
これは、法律で宅地建物取引士が行わないといけないと定められており、不動産屋さんには必ず1人はいます。
基本的にはしっかりと説明してくれると思いますが、聞き流してしまうと契約更新や退去の時に思った以上にお金がかかったということになりかねません。
宅地建物取引士としての知見を活かして、4つの注意点をお知らせします。
契約時の費用:火災保険は凍結被害をカバーしたものがおすすめ
契約時には
- 家賃
- 共益費:共用部の電気代などの運営維持費
- 敷金:大家さんや管理会社に担保として預けるお金
- 礼金:大家さんへ渡す謝礼
- 火災保険
- 仲介手数料
などがかかります。
これらの費用がいくらなのかを確認しましょう。
火災保険については、基本的に加入することを前提とした契約書になっていることが多いです。
ただ、どこに加入するかまでは決められていないので、不動産屋さんでおすすめしてくれるものに入るのでも、ご自身で入るのでも大丈夫です。
金融商品はどこの会社も内容はあまり変わりなく、金額が高ければそれだけ保証内容が充実しているといったものになります。
一人暮らしの場合は保証金額はあまり高くなくても大丈夫な場合が多いので、自分でネットで申し込んだ方が2年間で数千円程度安い場合もありますが、手間を考えると不動産屋さんのおすすめで入るのが良いかと思います。
ご自身で火災保険に入る場合にご注意いただきたいのが、凍結関係です。
冬はマイナス10度を下回る気温のため、給湯器や水道管が凍結することがあります。
火災保険でそこがカバーされているかは把握しておきましょう。
連帯保証人を立てられない場合は、保証会社に入る必要があるため、保証料が必要になることがあります。
その場合は、その金額も確認しましょう。
住んでからの費用負担:違約金が発生する条件を確認
住んでからの部屋の使い方についても決められている場合があります。
それに違反すると違反金が発生することがあるので、ご注意ください。
たとえば、ペット、楽器の演奏、事務所利用、ルームシェア、又貸しなどは禁止されている事が多いです。
また、契約期間より前に退去した場合も違約金がある場合があります。
違約金がかからない退去時期について確認しておきましょう。
また、退去の意向をいつまでに伝えなくてはいけないかということも定められています。
1ヶ月前で良いのか、2ヶ月前かなど、確認して、実際に退去するときには忘れないようにしましょう。
2ヶ月前と定められている場合は突然転勤で退去が決まったとなっても、2ヶ月分の家賃を支払わなくてはいけないことになります。
契約を更新する時の費用
賃貸契約は2年間であることが多いですが、ほとんどが解約の申し出をしない限りは継続するといったものになっています。
ただ、その場合も更新の際には契約書を再締結するので大家さんに支払う更新料が必要だったり更新手数料として管理会社(不動産会社)に払うこともあります。
この費用についても記載があるので、確認しておきましょう。
退去の際の費用:原状回復費用
退去する際には原状回復が求められます。
実は、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によると、普通に使っていて古くなった場合は不要と記載されています。
しかし、実際はクリーニング費用などの負担を定めている特約があることが多く、それを確認しましょう。
敷金が原状回復費用に充てられるため、支払ったお金が戻ってこないといったこともあります。
また、敷金がゼロの場合は別途原状回復費用が請求されるといったことになるので、ご注意ください。
この特約については大家さん側での意向が強いので、これをなくしてほしいと求めにくいところかと思います。
そのため、なくすのであれば、他の借りたい人に貸しますと言われてしまう可能性もあるからです。
原状回復の対象がどういったものかということは、部屋についている設備の説明の中で把握することができます。
たとえば、前の入居者が置いていったものであれば、原状回復の対象外となります。
ただ、その場合は故障した場合も大家さんが直してくれはしないということで注意が必要です。
転居した後は、暮らしのトラブルで連絡するのは、大家さんに直接だったり、管理会社だったりと、その物件によってまちまちです。
契約をした不動産屋さんは契約を担当しているだけで、管理会社は別ということも多いです。
そのため、何かあった時の連絡先については把握しておきましょう。
私たちは、契約して終わりでなく、その後の暮らしも充実したものになってもらいたいと考えています。
ぜひお気軽にご相談ください!