2024/05/09(木) 23:29
木造アパートの賃貸での注意点-築年数が浅ければ性能は鉄骨と変わらない!?-
新しい住まいを探そうと思っているけど、月々の家賃はできるだけ抑えたい。
そういった時に考えられるのが木造のアパートかと思います。
なぜ安いかというと、建設コストや安いからだったり、昔に建てられたからだったりとさまざまです。
木造アパートで最も注意すべきは、「いつ建てられたか」なんですね。
木造の建物の技術は年々向上しています。
そのため、新しいものであればあるほど、いろいろな課題が解決されている物件が多いです。
今回は、木造アパートで気をつけるべき点についてご紹介したいと思います。
こちらをご覧いただければ、今探している物件がご自身に合っているかどうか、安心して決められると思います。
耐震性は2000年以降かをチェック
日本では、1981年に新耐震基準が適用され、震度7程度に耐えられる建物となっています。
それ以前の建物は震度5程度に耐えられることとなっていました。
ただ、木造アパートの場合は、新耐震基準後の建物でも実際は耐えられない恐れがあるものが多く、2000年に細かな基準が設けられました。
そのため、2000年以降ものもが最も安心できるものだとご認識いただければと思います。
断熱性は窓ガラスなども含めて判断
木造の建物はコンクリート造の建物に比べると断熱性が低いと言われます。
ただ、最近は木造の技術も上がっていて、建築費をかければ断熱性の高い建物も出来ています。
ただ、その分、家賃が高くなっている可能性が高いです。
断熱性については、窓ガラスの影響も大きいので、窓が二重サッシやペアガラス、トリプルガラスになっているかといった点も確認してみましょう。
気密性の低さと虫の入りやすさは比例しない
木造の場合はすき間ができやすいので、空気の通りが良くなり、カビが生えにくいといったメリットがあります。
そういったすき間が多いと、虫が入ってくるのではと心配される方も多いかもしれませんが、物理的に穴が開いているような住宅はほとんどありません。
もちろん、古いアパートだと穴が開いていて、そこから入ってくるといったことがあるかもしれませんが、通常は虫が入るほどのすき間にはなっていないと思います。
では、なぜ虫が発生するかというと、それは窓を開けている時に入ってきたり、外においていた植木鉢などを室内に入れた時についてきたりといった形です。
新しい住宅であるほど、高気密の住宅が増えて、冷暖房の保温性が高い住宅が多いのは確かですが、虫の発生とはあまり関係がないと思います。
決して火災に弱いわけではない
木造は、木なので燃えやすく、火災に弱いと思われる方も多いのではないでしょうか。
よく建物の火事に関する情報としては、鉄骨と木造はどちらが火事の時に倒壊しにくいかといったことが記載されているのですが、気になるのはそこではなく、火事のなりやすさではないではないかと思います。
そのことを考える時に、気をつけていただきたいのが、火事になるのは、建物が燃えるというよりは、部屋の中にある燃えやすいものが燃えることがきっかけで火事になるということです。
たとえば、カーペットだったり、カーテン、衣類などに火が移って火事になってしまうということがほとんどです。
この場合、建物が鉄骨だったか、木造だったかというのはあまり大きな違いはありません。
もちろん、燃えた火の建物への燃え移りやすさということはあると思います。
しかし、部屋の中に燃えやすいものが多ければ、鉄骨でも部屋の中が全焼することはあります。
そのため、入居する立場からすると、火災に関する強さ弱さというのは木造か鉄骨かというのはあまり気にしなくて良いのではないかと考えています。
生活音がどの程度聞こえるか
木造アパートで一番気になるのは、隣との壁が薄く、音が聞こえやすいということかと思います。
お子さんがいる場合は、隣近所へ気を使うことになりますし、逆に静かに暮らしたい場合は隣の家の音が気になるということが発生しがちです。
この時に気にしていただきたいのは、どういった種類の音かということですね。
よく言われるのは、足音です。
お子さんが走る音が下の階に響いてうるさいといったことがあります。
それ以外には、人の話し声やテレビの音ですね。
話している内容までは聞き取れないけど、ざわざわ言っていることが耳に入ってきたり、大きな笑い声が届いたりということはあるかもしれません。
部屋の内見をする時に隣や上の住人の方が不在であれば音の状況は確認できません。
この場合は、一つは玄関を閉めた時に外の音がどの程度聞こえるかというのを確認してみると良いかもしれません。
玄関のドアと壁は必ずしも材質は一緒ではありませんが、遮音性がどの程度かを知るという点では参考になるかと思います。
また、入居した後に遮音性を高めるための工夫ということも可能です。
たとえば、壁面に棚などを設置して、物理的に壁を厚くするという方法があります。
窓であれば、防音性の高いカーテンを付けるといった方法もあります。
足音対策としては、周りの音を気にしたくない場合は最上階に、他の家の迷惑になりたくない場合は1階にといったところになるかと思います。
これまで、木造アパートの注意点について述べてきましたが、建築技術は年々向上しています。
こういった心配な点も改善しようと取り組まれているというのが実際のところです。
そのため、最近建てられた築年数の浅い物件の方が、昔建てられた物件より良くなっているはずです。
最終的には個別に物件を見て判断いただくのが良いかと思いますが私たちもできる限りサポートさせていただきますので、お気軽にご相談ください。